恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
第1話「シアワセの味」
「長い時間、おつかれさま。今日はもう帰っていいぞ」
メガネの下で循環器内科の医師・間宮昭人(マミヤ・アキト)の目が微笑んだ。
…ってゆーか、実はこのヒト、あたしの父親。そして、あたしの担当医でもある。
「やったァ」
病院の診察室で父……つまり医師と向かい合って座っていたあたしは、椅子から立ち上がりながら腕時計を見た。
…PM3:17
今日、時計を見るのは、いったいこれで何度目だろう?
「どうした、毬(マリ)。今日はヤケに時間を気にしているみたいだが」
「うん、ちょっとね」
言いながら笑みがもれてしまう。
「その顔は、なんかいいことでもあるんだな?」
“お見通し”という感じにニヤリとする父。
「別にね、たいしたことじゃないんだけど。…じゃ、バイバイ」
「検査はこれで終わりじゃないんだ。あまり無茶はせんようにな」
「うん、分かってる」
メガネの下で循環器内科の医師・間宮昭人(マミヤ・アキト)の目が微笑んだ。
…ってゆーか、実はこのヒト、あたしの父親。そして、あたしの担当医でもある。
「やったァ」
病院の診察室で父……つまり医師と向かい合って座っていたあたしは、椅子から立ち上がりながら腕時計を見た。
…PM3:17
今日、時計を見るのは、いったいこれで何度目だろう?
「どうした、毬(マリ)。今日はヤケに時間を気にしているみたいだが」
「うん、ちょっとね」
言いながら笑みがもれてしまう。
「その顔は、なんかいいことでもあるんだな?」
“お見通し”という感じにニヤリとする父。
「別にね、たいしたことじゃないんだけど。…じゃ、バイバイ」
「検査はこれで終わりじゃないんだ。あまり無茶はせんようにな」
「うん、分かってる」