恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
「毬ちゃん、カレシ出来たァ~?」

…って、あいさつ代わりに言う始末。


もっとも、その夢の話だって最初は半分本気・半分冗談のつもりで親しい友達に話してただけだったのに……。

でも、それがいつの間にやら大々的な“結婚宣言”としてどんどんどんどん広まっちゃって、気が付いたときには、もはやどうにも収拾がつかない状態になっていた。


「でもさ、そんな“18歳で結婚する”なんて、大々的に宣言しちゃってるってことはさ…」

“フォワード”っていうポジションの知之(カズユキ)くんがクチを開いた。

「あのぅ、あたし、別に“宣言”したつもりじゃないんですけど……」

「…もし18のときプロポーズすれば、誰でも間宮ちゃんと結婚できるってこと?」

「いや、そんなことは……」

あたしが困っていると、おかまいなしに続いて“ミッドフィールダー”の茂敏(シゲトシ)くんが言った。

「でも、それだと、もし超ブッサイクな男なんかにプロポーズされたら間宮ちゃん、どぅ~するよ?」

でも、あたしが返事をする前に知之くんが言った。
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