恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~

「自分の“ヴァージンヘア”を選手みんなに配って勝利に導いてるそうだな?」

“処女のアソコの毛をお守り代わりに持っていると勝負運がつく”って話はあたしも聞いたことがある。

でも、あたしはゼッタイそんなことしていない。あくまでウワサだ。真実じゃない。

「ボクにもくれよ、その“お守り”♪」

「あたし、そんなことしてませんからっ」

「お守りくれたら、修理代チャラにしてやってもいいんだぜ♪ なぁ、キャプテン♪」

「そーだな。ありがたくちょうだいしろ♪」

「だからっ…」

このヒトたち、あたしの話を全然聞いてない。

「ヘアの1本や2本、ケチケチすんな♪」

ロン毛にいきなり制服のスカートをめくられそうになったあたしは必死で前を押さえた。

「キャア! やめてっ!」

「マリヤに指一本触るんじゃねーっ!」

剛があたしを助けに来ようとするけど…、

「かまうこたぁねぇ。ヘアの1、2本なんてケチくせぇこと言わずに、女神さまごと拉致っちゃえよ」

…とスキンヘッドに阻止される。

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