恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
また傷口がチクッとしたんだ。
「まだ何もしてない、って…」
「ホント?」
「あぁ…」
「でも、今、ホント痛かったし…」
痛がりのあたしに彼はちょっと呆れたような顔だった。
「ラジオでもつけよう。毬ちゃんはラジオの音楽でも聞いて気を散らしてくれ。キミがそっちに気を取られれる間に、俺が石を取ってやるから」
「うん、でも音楽なんか聞くより、あたし、ずっとしゃべっててもいいかな? しゃべってたほうが気が紛れると思うし…」
「え? あぁ、別にかまわねぇけど……」
「じゃあ、勝手にあたし、おしゃべりするから、誠志郎さん、痛くしないでね…」
「分かってる」
窓の外には音もなく、しんしんと雪が降り続いていた。
「あのね……」
あたしは切り出した。
ちゃんと本当の気持ちを伝えなきゃ。誠志郎さん、あたしがいーかげんな気持ちでプロポーズしたって思ってるよ、ゼッタイ。
「まだ何もしてない、って…」
「ホント?」
「あぁ…」
「でも、今、ホント痛かったし…」
痛がりのあたしに彼はちょっと呆れたような顔だった。
「ラジオでもつけよう。毬ちゃんはラジオの音楽でも聞いて気を散らしてくれ。キミがそっちに気を取られれる間に、俺が石を取ってやるから」
「うん、でも音楽なんか聞くより、あたし、ずっとしゃべっててもいいかな? しゃべってたほうが気が紛れると思うし…」
「え? あぁ、別にかまわねぇけど……」
「じゃあ、勝手にあたし、おしゃべりするから、誠志郎さん、痛くしないでね…」
「分かってる」
窓の外には音もなく、しんしんと雪が降り続いていた。
「あのね……」
あたしは切り出した。
ちゃんと本当の気持ちを伝えなきゃ。誠志郎さん、あたしがいーかげんな気持ちでプロポーズしたって思ってるよ、ゼッタイ。