恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
だけど…、
「母さん、見てくれ。毬も今日で14歳だ。すっかり女の子っぽくなっただろ?」
…なんて、タダの墓石に向かって笑顔で話しかけている父を見ると、実のムスメのあたしでも、さすがに引いてしまう。
「ホラ。毬も母さんに自分の成長した姿を見せてあげなさい」
「お墓の中から誰が見るんだよ!」
…って心の中では言い返してたけど、あたしはおとなしく墓石に向かってまっすぐに立ってあげることにした。
わが家には“決まり事”がある。それは毎年12月25日……つまり、あたしの誕生日に、ムスメの成長した姿を見せるために間宮杏奈(マミヤ・アンナ)さんのお墓参りをしなきゃいけないということだ。
杏奈さんは17歳で父と結婚。
18歳であたしを産んで、それから1年もしないうちに骨になって、今あたしの目の前にあるお墓の中に入ることになった。19歳の誕生日の1週間前のことだったという。
自分を産んだヒトのことを「杏奈さん」と呼ぶのをヘンに思うヒトもいるだろう。
でも、どうしても自分の“母親”という感覚がない。
「母さん、見てくれ。毬も今日で14歳だ。すっかり女の子っぽくなっただろ?」
…なんて、タダの墓石に向かって笑顔で話しかけている父を見ると、実のムスメのあたしでも、さすがに引いてしまう。
「ホラ。毬も母さんに自分の成長した姿を見せてあげなさい」
「お墓の中から誰が見るんだよ!」
…って心の中では言い返してたけど、あたしはおとなしく墓石に向かってまっすぐに立ってあげることにした。
わが家には“決まり事”がある。それは毎年12月25日……つまり、あたしの誕生日に、ムスメの成長した姿を見せるために間宮杏奈(マミヤ・アンナ)さんのお墓参りをしなきゃいけないということだ。
杏奈さんは17歳で父と結婚。
18歳であたしを産んで、それから1年もしないうちに骨になって、今あたしの目の前にあるお墓の中に入ることになった。19歳の誕生日の1週間前のことだったという。
自分を産んだヒトのことを「杏奈さん」と呼ぶのをヘンに思うヒトもいるだろう。
でも、どうしても自分の“母親”という感覚がない。