恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
「ホントに“ごめん”って思ってる?」
「あぁ」
「“悪かった”って思ってる?」
「あぁ、悪かった。ホントにすまないと思ってる」
「悪かった、って思うなら、お詫びにあたしのお願い、ひとつだけ聞いてもらえないかな?」
覗き込むようにして彼の目を見つめると…、
「“お願い”って…?」
彼は“なにを言われるんだろう?”みたいに、ちょっと不安そうなまなざしであたしを見つめ返した。
「エ~ン! 痛いよ、痛いよぅ~!」
われながら、しらじらしいくらいの泣きマネだった。
「えっ、なに!?」
突然の泣きマネに当然彼も驚いている。
「痛くしないなんてウソついて泣かせたクセにぃ、あたしのお願い、聞いてくれないのぉ~?」
両目を、グーにした両手で押さえながら、思いっきり甘えた声を出すあたし。