恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~
暑苦しいくらいに真剣な金髪のヒト。

「今でもハッキリ覚えてる……サッカー馬鹿のオレの成績じゃ、明東大学は100%無理だと言いやがった高校ンときの進路指導のセンコーの涼しそうな顔」

遠い彼方を見ている目だった。

「ところが100%無理だと言われたオレが、今こうして明東大学でサッカーをやってるのはなぜだと思う?」

「それは…」

だけど、あたしが言うより先に金髪のヒトが言ってしまう。

「それはオレ様が、やる前から無理だなんて諦めちまったりしなかったからだ♪」

ただでさえ自信家の金髪のヒトが、さらに自信満々な不敵な笑みで言い放った。


これだけ自信満々な感じで言われると、さすがのあたしも“このヒトの言うことを信じてみてもいいかも”なんて思うから不思議だ。


「ダメもとでいーじゃん。探してみよ?」

おねーさんがやさしく言ってくれる。

「どこで落としたか見当つかない?」

誠志郎ってヒトもやさしく言ってくれる。

これが年上のやさしさってヤツ?

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