齢二十五〜25歳、女子の日常〜
私の予想も虚しく、玄関に立っていたのは真理子のお父さんだった。

普段は白髪混じりがカッコいい、ダンディーなおじさん。



だけど今日は汗だくで…髪も乱れてる。



「…愛さん。…こんばんは。」



息も切れ切れのおじさんに、私は会釈しかできなかった。



「パパ…真理子は…?」


「…………。」


うなだれ、首を横に振る。




「…パパが…パパが反対するから真理子は…。」


ぽたっ



と、おばさんの瞳から涙がこぼれ落ちた。
< 127 / 144 >

この作品をシェア

pagetop