齢二十五〜25歳、女子の日常〜
私は今まで、そんな真理子を見たことが無かった。


びっくりした。


両親を、家族を大事にする真理子しか知らなかったから。



「もうあの家には帰らない!!あの家では私は幸せになれないもん!!」



真理子が泣きながらこんな事を叫ぶなんて。



「お父さんもお母さんも、私の幸せより家の方が大事なのよ!!

だから帰らない!!」



「真理ちゃん…。」



「海斗くんのご両親は快く迎えてくださった。私は丸山家に嫁ぐの。うちの親なんか関係ない!!」


もぅ、


こんな真理子見たくないよ…。





「海斗くん、うちの親なんかいいの。だから早く籍を入れよう。入籍しちゃえば親なんて…。」





バチッ!!




乾いた音が深夜の街に響いた。
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