齢二十五〜25歳、女子の日常〜
真理子は、終業の時間が来ても手を止めようとはしなかった。


「真理子。私、帰るけど、どうする?」


「あ…、じゃ、私も一緒に帰るよ。ちょっと待って。」



少し悩んだみたいだけど、真理子は片付けをはじめた。


今日も家には帰らないのかな…?





「お待たせ。さ、行こ。」


何となく同じ方向に帰る。





―1回、帰った方がいいよ。心配してるよ。―





言いたいけど、言葉が出てこない…。





何度も言いかけて言葉を飲んだ。



「………わかってる。」

「え?」
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