sky
家を出たら、広く明るい世界が見えるはず。


電球なんかの光じゃなく、自然の光が照らす世界は、あの家の何億倍も輝いている。


そして私が自由になった時の新しい家は、あの家の何千倍も輝く。


嫌な面影もなく、荒れる誰かを見る必要もなく、一人きりの空間…


きっと私が、ずっと求めていたもの。


一人きりの幸せ、一人きりの自由。


自由になるという権利は、誰にだって与えられるもの。


だったら私にだって、あるはずなんだ。





いつか私は自由になる。


お母さんとお姉ちゃんを捨てて、生きていく。


残された二人の未来がどうなろうと、私には無関係だ。
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