sky
第二章
家
4校時目終了のチャイムが、響き渡る。
昼食の時間だ。
昼食時間は、人が屋上に上がってくる。
私だけの空間は、みんなの空間になる。
私は、それを見るのが嫌だった。
チャイムが鳴り終わる。
校舎内は、ざわめき始めた。
誰かがこの場所にくる前に、私はいつもここから立ち去る。
今日も同じように私は、非常階段を駆け下がった。
校舎の後ろに出て、校舎の周りを守るように囲むフェンスをよじ登った。
そのまま歩道に下りて、私は歩き出した。