sky
第二章



4校時目終了のチャイムが、響き渡る。


昼食の時間だ。


昼食時間は、人が屋上に上がってくる。


私だけの空間は、みんなの空間になる。


私は、それを見るのが嫌だった。



チャイムが鳴り終わる。



校舎内は、ざわめき始めた。


誰かがこの場所にくる前に、私はいつもここから立ち去る。


今日も同じように私は、非常階段を駆け下がった。



校舎の後ろに出て、校舎の周りを守るように囲むフェンスをよじ登った。


そのまま歩道に下りて、私は歩き出した。
< 16 / 33 >

この作品をシェア

pagetop