【企】ブラインド ユー
「将君と何かあった?ずっとニヤニヤしてるけど?」
っ!?
心臓がビクンと跳ねたのが分かり、素早く彩香を見る。
「な、何で!?」
「怪しいなー♪」
彩香はフフンと笑ってドリンクを飲む。
「遂に進展?」
あたしを横目で見る彩香の言葉に、
「はぁああ!?!!?」
思わず叫ぶ。
「うるさい!!」
今のあたしの叫びで、一瞬ライブハウスが静まったのは、言うまでもない…(泣)
「やっぱりね。
その様子だと、大人の階段登ったね♪」
大人の階段って…(汗)
「……うっさい」
ポツンと呟くと、
「沙良可愛いー!!」
グシャグシャと髪の毛を思いっきり撫でられた。
「ぐゎっ!!?」
ボサボサになった所で手を離され、あたしは彩香を睨みつけた。
「彩香め…」
「おめでとう♪」
せっかく髪型、気合い入れてセットしたのにぃ……
鏡を取り出して応急処置をする。
「ライブで暴れるんだから必要ないじゃない」
「身だしなみだもん!
身だしなみ!」
………その時。