【企】ブラインド ユー
雅也君の家は、至ってシンプルで、凄くお洒落だった。
「凄ーい…」
あたしはキョロキョロしてしまう。
「そ?ありがと」
雅也君は"コーヒーで良い?"と尋ねた。
「お構いなく!!」
あたしは雅也君に促されてソファ座り、辺りを見回した。
わわっ、あたし失礼だ!!
急いでキチンとした姿勢になると、雅也君がコーヒーを両手にやってきた。
「もう9時だぞ。
夜にどうしたの?」
雅也君はあたしにコーヒーをくれた。
「ありがとう…
ごめんなさい、急に上がり込んじゃって…」
「大丈夫だよ。
将と何かあったの?」
雅也君はその素敵なハスキーボイスであたしに尋ねた。
「うん……まぁ」
成人してから会ったあたしと将ちゃんだけど、雅也君は将ちゃんと高校からの友達らしい。
だから多分、あたしより将ちゃんの事を分かってる。