プレゼント(Intron crack企画)
「……どした?」
「お誕生日のケーキが欲しいの」
「えっ?」
びっくりすると同時にブルブルが止まった。
右手を宙に止めたまま視線だけを左に動かす。
少し離して置いた、リボンのついてない真っ赤な箱。
「すいません! 美穂帰るわよ」
母親だろうか……カシミヤのコートを着た可愛らしい女性が少女の手を後ろからつかんだ。
「いえ……僕は……」
「お誕生日だから……」
少女の大きな大きな瞳に見る見る内に涙が溢れた。
ギュッと目を閉じると同時に、キラキラ光る真珠のような涙が寒さで赤く染まった頬を流れ落ちる。
「お誕生日のケーキが欲しいの」
「えっ?」
びっくりすると同時にブルブルが止まった。
右手を宙に止めたまま視線だけを左に動かす。
少し離して置いた、リボンのついてない真っ赤な箱。
「すいません! 美穂帰るわよ」
母親だろうか……カシミヤのコートを着た可愛らしい女性が少女の手を後ろからつかんだ。
「いえ……僕は……」
「お誕生日だから……」
少女の大きな大きな瞳に見る見る内に涙が溢れた。
ギュッと目を閉じると同時に、キラキラ光る真珠のような涙が寒さで赤く染まった頬を流れ落ちる。