魔法使い千羽羽
そこら辺を歩いて小さな公園を見つけた。
幸い誰もいなくて静かだった。

ここなら集中できるわ。

あたしはベンチに座って膝の上にモナカの写真を置いた。そして、眼を閉じ、また、眼をゆっくり開けた。真っ赤な眼をゆっくり閉じ、手を写真にかざした。

「お姉ちゃん、何してるの?」

突然、後ろから誰が声をかける。

あたしは、集中をさえぎられたせいでちょっとイライラしながら答えた。

「写真を見てるだけ!、それより、ビックリさせないで」

あたしは青い眼を開けて、後ろを振り向いた。

5歳くらいの女の子が立っていた。

「そのチャウチャウなら見たよ。中華料理屋の裏口に繋がれてた」

「どこの?案内して!」

あたしは女の子の腕を引っ張って言った。






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