+−CLASS ROOM×÷
「バーカ」

「は!?」


バカ!?


私はまた識を見上げた。


「お前があいつの代わりになれるわけねぇだろ」

「え……」


比呂さんの代わりにはなれない……


恋愛対象外ってこと?



「あいつはあいつ、お前はお前だろ?




お前はお前で見てて飽きない。」


識はそう言うと少し歩くペースをあげた。


「ちょっと識っ!」


だから追い掛けた。




『お前はお前で見てて飽きない』


識がどういう意味でこう言ったのか、本当のところは私には分からないけれど
……



識の髪の間から見えた耳が、なんとなく赤い気がしたから



私の顔も無条件で熱くなる。



end.
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