+−CLASS ROOM×÷
勉強会は無事に(?)終了し、帰り道。


「何か、今回のテストはいけそうな気がする」

私は小さくガッツポーズをした。


「しっかり復習しとけ」

「はい! 先生!」

「そしたら、今回こそはいい点取れる」

『今回こそ』を強調する識。


「もー! そういうこと言わないでよー!」

……まぁ、事実だから強くは言い返せないけど。



「あ」

私は大切なことを忘れていた。


「今日のお礼、ちゃんとするね。何か欲しい物ない?」

識は自分の勉強時間削ってくれたんだもん、当然だよね。


「原付の免許」

「……え!? お茶とかパンとかにして下さい!」


私が言うと黙り込んだ識。



それから数秒後、識が私を見た。


「もう1個あったわ、欲しいもの」

「え? 何?」


やっと識の答えが聞けそうで、私は目を輝かせた。


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