+−CLASS ROOM×÷
――いきなり何?

知り合いの女子?



「前は何でも相談してくれたのに、最近は違くて……俺は何でも話してほしいのにさ。お互いに普通にしてるつもりでも、なんか壁がある」


私はただじっと恭の横顔を見つめながら話を聞いていた。


「でも俺にも原因あって。その子、この前同じクラスの奴に告白されて何か悩んでたみたいなんだけど、俺、少し突き放しちゃったんだ」



さっきから体の中が熱い。

私と似た女の子?


……違う。



これは私の話だ。



「……どうして?」

「え?」

「どうして恭は突き放したの?」


私の問いに、恭は頭を掻いた。

そして私と向き合った。


真直ぐな視線。

心なしか頬が赤い。



「他の男のことで悩んでることに嫉妬したから。俺は……



その子が好きなんだ」



今まで心に押し込めていたものが、一気に溢れだす感覚。


視線を合わせたまま固まる私たちの耳に響くのは、校庭から聞こえる、部活中の人たちの声。


それを遮るのは私の役目だった。



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