+−CLASS ROOM×÷

To.本当に好きな人

私の心は今、どっちに向いていますか?

* * * * * *
To.本当に好きな人

植田愛美
八嶋卓巳
宮城遥
* * * * * *


「植田?」

「八嶋ぁ?」



私はその日偶然、中学時代好きだった八嶋と再会した。



「卒業式ぶりじゃん。どうよ、高校は?」


変わらない八嶋の笑顔に、特別な感情が蘇りそうになる。


「普通に楽しんでる……かな?」

「そーだ! 俺、最近バンド始めたんだよ!!」

「本当に!? 楽器は?」


そんな感じで、お互いや友達の近況報告に花が咲いた。



久しぶりに会った八嶋は、茶髪になっていて外見は少し変わっていたけど、中身はそのままだった。


彼女が出来たと聞いた時から、八嶋の存在が遠くなったような気がしていたから嬉しかった。



むしろ変化があったのは私の方だ。


八嶋はやっぱり特別な存在だから意識はしてしまっているけど、中学の時程のドキドキがない。



そんな私の変化は、八嶋の一言でより明確になる。

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