+−CLASS ROOM×÷
それから私たちは帰る方向が同じで、微妙な距離を保ちながら前後で歩いていたけど、

途中で前田君が歩調を緩めたため追い付いてしまった。


私が隣に並ぶと前田君は、私と同じ歩調で歩き始めた。



前田君は途中でタバコを吸い始めた。


「タバコって吸ってる人より、隣にいる人の方が被害が大きいんだよ」


私は言った。



今まで知らなかった前田君を見れて、少し調子に乗っていたのかもしれない。


すると前田君は私を少し睨んで舌打ちをし、タバコの火を消した。


そんな前田君が可笑しくて心の中で笑った。


* *


次の日、石垣君が前田君にプリント整理の話をメールしたことを石垣君から聞いた。

前田君は日直だったことすら気付いてなかったらしい。



「でもさ、昇降口で寝てるんだったら手伝ってくれてもよかったと思わない?」

「学校に引き返したから疲れたんじゃない?」

「引き返した!?」

「俊はそういう奴」




まだ分からない事だらけの君が気になって仕方がないんだ。


とりあえず来たら『おはよう』って言ってみよう。



昨日の放課後から考えるのは君のことばかり。


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