+−CLASS ROOM×÷
「明日香おはよぉ」

「おはよッ」


教室に着いて自分の席に鞄を置くと、早速お財布を持って奏ちゃんの席へ向かった。


「奏ちゃんお金……」

「あ、ちょっと……」


奏ちゃんは素っ気なくそう呟くと、教室を出ていってしまった。


……え??

避けられたの?


奏ちゃんはクールだけど、私を避けたりするようなことは無かった。

一瞬で胸が苦しくなって、目頭が熱くなってきた。



誰にも気付かれないうちに教室を出て非常階段まで行き、壁に寄り掛かった。


涙で前がかすむ。

とりあえず落ち着こうと大きく深呼吸した。


――やっぱり嫌われちゃったのかな?


告白したのは私からで、奏ちゃんから「好き」という言葉を聞いたことは無かった。


そう改めて考えるとまた涙が目に溜まって

今度はこぼれた。



その時だった。



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