+−CLASS ROOM×÷
「駄目だな……俺は」

「え?」


頭に置かれていた手が離される。


「俺はお前にいつも気の利いたことが言えない。自分にため息が出る。

俺のせいで不安にさせてたのに、気付かなくて……ごめん」


驚いた。

奏ちゃんからそんな言葉が聞けるなんて思っていなかった。


更に嬉しい一言。



「俺は明日香のことが嫌だとか少しも思ったこと無いから」


奏ちゃんの言葉に自然と私の顔が緩む。



「奏ちゃん好きぃー」

「ん」




性格も行動も、全く違う2人だけど

2人のバランスがぴったり釣り合っているから

今もこうして、一緒に笑い合える


これからもずっと……




「奏ちゃんて不器用だったんだね」

「は!?」



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