+−CLASS ROOM×÷
◆高坂 玲×小柴聡史◆

恋セヨ乙女

高校に入ってから私はまだ恋とは無縁。

* * * * * *
恋セヨ乙女

高坂玲
小柴聡史
* * * * * *


友達の愛美に、送り主不明のラブレターが届いた。


そのマヌケとも言える送り主の正体は、同じクラスの宮城君だった。

宮城君は女子の間でプリンスって囁かれてるだけあって、私も格好良いと思っていた。

まだ2人は付き合ってないけど、いい感じなんだと思う。


宮城君の話をする愛美はすごく幸せそうで……羨ましかった。


私も恋がしたい。

……まぁ、相手がいないんじゃ話にならないんだけど。


大問題。



ぼぉっと教室を眺めてみた。

今は5時間目の休み時間。

机に伏せている人も少なくはない。



橘識……。

机に伏せている人の1人。

茗ちゃんと千花ちゃん以外の女子と話してるのあんま見たこと無いな……。

クール形は苦手だよ。


橘君と仲いい深見恭二。

……は千花ちゃんのことが好きな気がする。

どうしてそう思うか?

女の勘。



廊下で女の子2人と話している男子が見える。

相変わらずモテてるねぇ、彼は。


石垣智広。

誰とでもすぐ打ち解けられるみたいだけど……

よく彼女が代わるってのが私としてはいただけない。



クラス代表の笹本潤。

私はクラス代表とかやるようなリーダータイプの男子は苦手だ。

……いい人だとは思うけど。




教室を見渡して好きな人がすぐにできる訳もなく、はぁ……とため息を吐いた。



「高坂さん? どしたの?」


そんな私に気付いたのか、隣の席の小柴が話し掛けてきた。


小柴は……


< 77 / 104 >

この作品をシェア

pagetop