+−CLASS ROOM×÷
◆単発シリーズ◆
幸せの素
中学の頃から「ちょっといいな」って思ってた。
高校に入って同じクラスになって、いつのまにか好きになってた。
……話した事は一度もないけど。
* * * * *
幸せの素
伊藤あゆ子
橘識
* * * * *
――橘君へ
放課後、非常階段下で待ってます。
橘君の周りにはいつも誰かいて口で呼び出すのは恥ずかしかったから、靴箱にメモを入れた。
友達が「呼んであげようか」って言ってくれたけど、全部自分でしたかった。
伊藤あゆ子、高1。
人生初告白します。
* *
放課後、急いで待ち合わせ場所に向かった。
まだ、橘君は来ていなかった。
来ていないんじゃなくて、来ないかもなんて不安が浮かんだ。
――あんなメモじゃ怪しかったかも。
いろんな事が頭に浮かんできて下、を向いてため息をついた。
「伊藤さん」
突然呼ばれて反射的に声のする方を見た。
橘君は来てくれた。
「あ、い、いきなりゴメンね。呼び出しとか」
「別に」
とにかくドキドキした。
私とは裏腹に橘君はいつも通りだったから余計緊張した。
「あの…ッ」
本当は前振りとか考えてあったんだけど、私の頭は真っ白になってしまっていたから、いきなり本題に入った。
「私、橘君の事好きです。話したこととかなかったけど」
「……え?」
橘君は驚いたみたいだった。
私は下を向いて橘君の返事を待った。
「あー……ごめん」
返事はすぐに返ってきた。
高校に入って同じクラスになって、いつのまにか好きになってた。
……話した事は一度もないけど。
* * * * *
幸せの素
伊藤あゆ子
橘識
* * * * *
――橘君へ
放課後、非常階段下で待ってます。
橘君の周りにはいつも誰かいて口で呼び出すのは恥ずかしかったから、靴箱にメモを入れた。
友達が「呼んであげようか」って言ってくれたけど、全部自分でしたかった。
伊藤あゆ子、高1。
人生初告白します。
* *
放課後、急いで待ち合わせ場所に向かった。
まだ、橘君は来ていなかった。
来ていないんじゃなくて、来ないかもなんて不安が浮かんだ。
――あんなメモじゃ怪しかったかも。
いろんな事が頭に浮かんできて下、を向いてため息をついた。
「伊藤さん」
突然呼ばれて反射的に声のする方を見た。
橘君は来てくれた。
「あ、い、いきなりゴメンね。呼び出しとか」
「別に」
とにかくドキドキした。
私とは裏腹に橘君はいつも通りだったから余計緊張した。
「あの…ッ」
本当は前振りとか考えてあったんだけど、私の頭は真っ白になってしまっていたから、いきなり本題に入った。
「私、橘君の事好きです。話したこととかなかったけど」
「……え?」
橘君は驚いたみたいだった。
私は下を向いて橘君の返事を待った。
「あー……ごめん」
返事はすぐに返ってきた。