+−CLASS ROOM×÷
ドキドキとショックが一瞬で混ざりあった。


けど、橘君に罪悪感とかを持たせたくなくて明るく振る舞った。


「ううん! 何となくわかってたし気にしないで! これからもクラスの仲間としてよろしくね」

「あぁ。……じゃあ」


少しすまなそうにして橘君は振り替えって歩きだした。



「橘君!!」


私は橘君を呼び止めた。

橘君がまた振り替える。


これだけは最後に伝えておきたいと思った。


「私、桜田さんの隣にいる時の橘君が好きだった……かも」


橘君は少しだけ驚いた顔をした。


そして……



「ありがとう」


少し笑顔でそう言った。

初めて私だけに向けられた笑顔だった。



私にとっての幸せの素。



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