+−CLASS ROOM×÷
もう訳が分からなくなった私は……


「あ、杏ちゃんって誰!??」


って勢い良く声を出した。


3人とも驚いていた。


「あれ? 茗、杏ちゃんのこと知らなかったっけ?」


最初に口を開いたのは恭だった。


……だから誰?



「杏ちゃんは識のお姉さんだよ。本名は杏奈さん」


千花が答えた。


「お姉さん!?」

「言ってなかったっけ」

「聞いてない!」


識の言葉に即答する。


弟がいることしか聞いてないもん。


「……まぁそういうことだ」


そう言うと識は靴を履いて歩きだした。


「ちょっ、待てよ識!」


3人で識を追い掛けた。



「ところで茗。誰からの電話だと思ったの?」


千花からの問いに小声で答えた。


「……も、元カノ」

「は!?」


小声で答えたつもりが識にまで聞こえてたらしく、識が振り返った。


「だって……」



好きな人のことだから余計気になっちゃうんだもん。

end.
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