短い恋、大きな愛

部屋を出ようとした時

『…一緒に居るだけで満足ですって?そんなの嘘よ!!』

九条が声を上げた。

『何が嘘なんだよ?』

『それだけで満足できないでしょ?あたしなら、あなたを満足に出来ます。』

俺の腕にまとわりついてきた。

腕を振り払って九条の方に向き直った。

『九条…お前は意味を取り違えている。俺はあいつのそばに居るだけで満たされるんだ…九条では駄目なんだよ!』

そう言って、部屋を出て行った。










『おかえりなさい…意外と早かったですね?』

無性に、美弥を抱きしめたくなった。

『美弥…』

手招きをして呼んだ。美弥は首を傾げた後寄ってきた。

美弥の腕を引っ張って、抱きしめた。

…やっぱり美弥の側が一番落ち着く…







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