短い恋、大きな愛
『秀長様…いいんですか?』
『いいよ…あの人たちにとって俺は邪魔な存在だから…』
美弥の頭を撫でた。
思っていた通り、その日の晩ご飯時になっても呼ばれなかった。
…腹減った…
美弥のお腹がぐぅっとなった。彼女は顔を赤くしてお腹を押さえた。
『美弥、飯にでもするか?』
『あるんですか?』
こんな時もあろうかと、タンスの奥にカップラーメンとかを置いていた。
まさかこれを食うことになるとは…
美弥にポットに水を入れてくるように言った。
2人でカップラーメンを食べていると…
『坊ちゃん』
ドアではなく窓の方から朝子さんの声がした。
『朝子さん!?』
『おにぎりだけですけど…どうぞ。』
『ありがとうございます。』
大きめのおにぎりを3つもらった。
『親父たちまだ怒ってる?』
『はい…』
可哀想にという感じで見てきた。
『そっか…あっ、これありがとうございます。』
そう言って、窓を閉じた。