毎日が抱腹絶叫貧乏生活
出店費用を払い指定された場所に店開きを始めた。 始めてのフリーマーケットはとっても新鮮だった。 となりでは手慣れた様子でハンガーに古着を掛けている若い女性、向かい側では自分の畑で取れた野菜を並べている家族連れ、出店物は何でも有りなのだ。私たちの並べているものもタンスの肥やし化していた古着や古本、使い道のない引出物などだ。 適当に値付して客を待つばかり。まだ開催時間前だというのに50代前後?のおばちゃん軍団が陳列していた引出物をあれこれ物色し始めた。 「半額にしなさいよ」「どうせ不要品でしょ?」 集団で来られると何とも凄い迫力である。 言われるまま売りさばいてしまった。「箱はいらないわ」空き箱だけ残された。唖然となっている私たち夫婦に隣の若い女性が「朝早くあーやって買いあさるのはフリマに慣れた常連ですよ、まだ朝早いうちは値引きしない方がいいですよ」とアドバイスしてくれた。結構売れたのだけど集団で値切られたおかげで売り上げは僅かなものだ。 開催時間になってたくさんの人たちがいつの間にか集まっていた。 あちこちの店が活気づいている。 そんなこんなであっという間に時間が過ぎ初めてのフリーマーケット出店は終了した。完売とはいかなかったが予想以上に売り上げがあった。 出店費用とお昼代差し引いて手元に16000円程残った。現金が何よりありがたい今の私たちにとってこのフリーマーケットが生活の一部となる第一歩になった。