毎日が抱腹絶叫貧乏生活
先生はそう言って私たちに名刺を差し出した。 「裁判所に書類が受理されると何回か呼び出しがありますので必ず出向くように」その日の相談はこれで終わりだった。 毎日の厳しい取り立ての電話から解放されるかと思うと何とも嬉しかった。 頭金の支払いの残りとフリーマーケットの売り上げで久しぶりに子供たちに美味しいものでも・・とふと甘い考えを起こしたが、たまっていた公共料金を支払う事にした。 子供たちの学費も。 瞬く間にまた現金が私たちの手元から消えて行ってしまった。 その日の夕食もまた質素なものになった。 金がない・・。 裁判所に提出する車などの査定の書類を作成するにも現金が必要だ。 車に財産価値が幾らかでもある場合債権者に取られてしまう可能性もある。 車がないと仕事にも差し支えが出てくる・・まだまだ悩みは尽きる事はなかった。
< 6 / 56 >

この作品をシェア

pagetop