エンジェルデビル
少年は荒い息を吐きながら、か細い声を出す。
「あのね…僕の名前…言ってなかった…」
「名前?」
「僕の名前…風牙…。夜神 風牙…」
「風牙…」
風牙はやっと伝えられて嬉しいのか、ニコッと可愛らしい笑顔を浮かべて見せた。そして、少年はまた目を閉じた。
「何か、眠たくなってきた…」
「おい!風牙!」
このままじゃ本当にヤバい。早く病院に連れて行かないと。俺のせいで風牙の夢を終わらせる訳にはいかない。
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