エンジェルデビル
「にしても、お前はバカだな。一人で俺達に勝てると思ったのか?」
「無理に決まってんだろうが!」
そう言い零一の頭をガンっと蹴りつけ、下品な笑い声を上げる。それを聞きながら零一も心の中で自嘲気味に笑った。
ああ、お前達の言う通り俺はバカだよ。一人で乗り込んでこの様だ。隊長は勿論、隊員にも顔向けが出来ない。命の次に大切な銃だって奪われた。けど、追いかけずにはいられなかったんだよ。お前達の姿を見たら…。たとえ今日で俺の人生が終わっても悔いはない。正義感で動いて死ねるならな。
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