恋人は隠れ既婚者【前編】
結ばれた夜
いつの間にか爆睡していた私は、テレビの音で目が覚めた。
怠くなった上半身をゆっくり起すと、彼はテレビに夢中になっている。
「おはよ!」
『起きたか?風呂入りに行こうぜ!』
「その前に…」
窓の外はすっかり太陽が沈み、暗闇になっていた。
この時間になると、やはり子供のことが気になる。
「実家に電話しても良いかな?」
『いいよ』
バックから携帯を取り出して実家に電話をかけた。
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結ばれた夜