恋人は隠れ既婚者【前編】
もしかしたら…
考えれば、考えるほど怖くて、
考えても、考えても答えは出ない。
頭に浮かんだ想像を掻き消しては、そればかりが心を不安にさせる。
翌日、一人では怖かったというのもあって幸恵に相談した。
『マジで?すぐ検査した方がいいよ!』
「…そ、そうだよね。一応、検査薬買ってきたんだ。一人じゃ怖くて…」
救いを求める私の顔は、きっと今にも泣き出しそうだったと思う。
『検査したら違ったってこともあるし!大丈夫だよ!』
だといいんだけど…