恋人は隠れ既婚者【前編】
『でもあのへんは常連だからね。しょっちょう来るし〜やだやだ!』
『ゆかなんて寝ちゃったし!』
『そうそう!寝てた!寝てた!』
未だに常連とかわからない私は、ただ相槌を打つだけ。
最初の一ヶ月は週二日だったというのもあってか、そこまで一生懸命ではなかったからなのか、お客の名前すら覚えていないダメなホステスだ。
そんな時、ある出会いによって、私のキャバクラ生活が変化していくことになる。