恋人は隠れ既婚者【前編】


それは採用を報せる電話だった。


なんだか忙しくなりそうな気配がしてくる。


また、新しい所で頑張らなくちゃ!


この頃の私は、

とにかく前進のみって感じで、

疲れたとか、やる気がないとか全然なかった。


その分振り返る余裕もなかったけれど、目の前にある事をどうやって、

潜り抜けるか、成し遂げるか、

そればかりを考えて生きていた。






恋愛なんて程遠いモノだった。



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