恋人は隠れ既婚者【前編】
本当はビールが苦手。
でもとりあえず頂けるなら何でも良い。
今の私には苦手なこの人の前にいることの方が重大な問題だ。
『この前、連絡先教えたのに連絡してこないよね〜?
他の女の子はごちそうさまメールくらいしてくるよ?』
ギクッ!
なんかムカつく言い方。
私は昼と夜働いて忙しいの!
子供のことがあるし、そんな余裕はない。
「昼夜、仕事してるから忙しくって〜次はしますね!」
ふん!
御礼の電話なんかしたら、また色々言われそうだ。
ほっとこう…
ボーイに呼ばれるまで、なんとか残り時間を繋いでいた。