恋人は隠れ既婚者【前編】



翌日、昼の職場で彼とのやり取りを幸恵に報告した。


以前から、夜のバイトをしていることを話しておいたので、私の事情は知っている。


『美味しいものでもご馳走になっておいでよ♪』


「そ、そうだね〜…フグとか?

でも二人で会うなんてなかったから、なんかドキドキするよ」


私の不安をよそに幸恵はウキウキしてる。


『あら、フグ良いわね〜ドキドキなんて良いじゃなぁい♪』


「うん…フグ食べたことないよ。…そうじゃなくて!」


なんて幸恵はポジティブ思考なの?


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