キミをのせて
『なんでもなーいっ』
「ははっなんだそれっ」
キューン…。
私は慧くんのこの笑顔に一目惚れしちゃったんだ。
「優飛さん探してるんだけどまだ来ない?」
『お兄ちゃんなら今日は午後から来るって言ってたけど』
「そっかぁ。さんきゅなっ。
じゃあ俺行くわ」
『あっうん…』
「なんだぁ?そんな寂しそーな顏すんなっ」
カァーッ…
一気に顏は真っ赤に染まる。
『寂しくなんかないもんっ!』
さらっとそんなこと言う慧くんは
私が好きだなんて気づいていないんだろうねっ。
「じゃあまたなっ♪」
ヒラヒラと手を振りながら校舎に入っていく慧くん。