いつまでも
そして、私は源を見つけ大声で源を呼び引き止めた。
「どうした?」
私は、息を切らせながら言った。
「な、何で覚えてたの?メール」
すると、源はフッと笑い空を見て少し間を開けて答えた。
「当たりめーだろ。俺の大切な親友が、生涯かけて愛した相手に送る最後の言葉なんだから、紙に穴空くくれー読んだんだ。忘れられる訳ねぇだろ。もっとも最強のライバルが書いたものなんだからよ。」
私は、息を調え紙を源の目の前に差し出した。
「本当に最後まで読んだの?」
と私が聞くと。自信満々に
「当たり前だろ」
と答えた。私は紙の、はじっこに小さく書いてある字を指さして言った。
「ここも?」
すると、源はバッと勢いよく紙を取り目を凝らしてよーくみた。
「何だ、それ…。チクショーこんなとこに、あーぁ見過ごしたー」と悔しそうに言った。
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