変態王子とメガネちゃん
『あの、お名前は?』
突然の大地の質問に
2人は顔を見合わせて
困った顔をしていた…
「おい、大地っ!」
『…あら??よくみたらあなた…
高梨王子…じゃない…?』
と気の強そうな女が言う。
『……王子…?あっちゃん、
誰…それ…?』
気の弱そうな女は
珍しく俺のことを知らない
様子だった…
『あの…お名前は?』
案外しつこい大地は
また聞いた…
『あ、私は安西淳子』
と気の強そうな女。
あ、だからあっちゃんって
呼ばれてたわけか!
『わた…し…は……
西澤優樹菜です。』
と気の弱そうな女。
てかたぶん大地はお前には
聞いてないと思うが……
『安西さんに西澤さん。
俺は宮川大地です!
どうぞよろしく。』
『よろしくぅ』
『よ…ろし…く…です…。』
「……はぁ。たく大地は…」
『!!??…へぇ~王子様ってのも
そういう態度とるんだ~
なんかキャラ違うねぇ』
………しまった!!
うっかりして王子キャラに
なれてなかった…
慌ててニコっと笑い
「すみません。気分が悪くて」
とだけ言った。
―――――ぴた
冷たい手が
俺のおでこに触れた……
「!?」
『大丈夫…で…すか…?熱は…
な…いみ…たい…です…ね…』
冷たい手は気の弱そうなやつの
手だった…
俺を覗き込む顔…
なぜか可愛く見えた…。