聖夜(クリスマス)の奇跡
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今から一週間前のこと。
膨大な資料作成を終え、帰宅した私を待ち受けたのは、大量のDMとポスティングちらしだった。
エレベーターの中で、一通一通それらを確認すると、真っ白な封筒に動きが止まった。
目に飛び込んできたのは、『AIR MAIL』の文字。
途端に、私の心は踊り出す。
私の身近で海外に住んでいる人といえば、一人しかいない。
差出人は遠距離恋愛中の彼氏・悠斗からのものだった。