残酷天使のララバイ~The last love songs~
「やっぱり、幻想人形のスフィンクスが混じってる……!」
プラチナからの情報で。
今日の相手が、蝸牛星製のバトルパートナーだというコトを知って、嫌な予感はしていた。
敵の数は、二十。
僕たちナイツが全員出撃して、本気で戦わないと勝てない相手だ。
そのなかに。
僕がナイツにならなければ、乗っていたはずの機体が混ざっていたんだ。
彼らは、エメラルド星人の地球支配を阻止するため、という名目で戦っているはずで。
本来。
塩を求めて地球侵略してくる敵を、打ち破るナイツが相手にする相手ではないはずだった。
だけども。
エメラルド星人にとっては自分たちに敵対するものは皆同じなのだろう。
蝸牛製幻想人形の量と技術が、僕たちと互角ぐらいだと判断しての排除要請だった。
とにかく僕は。
スフィンクスに、茜が乗っていないことを確認したかった。
蒼い、蒼い海と、空の間で。
すでに交戦状態になっているバトル・パートナーの間をすり抜けて。
僕は、スフィンクスを追った。