残酷天使のララバイ~The last love songs~
 茜に抱きしめられて、時間が経つにつれ。

 吐いたから、ばかりではない。

 のどの渇きにも似た感じがひどくなって来た。

 足の下からぞわぞわと、血液が上がって来るような。

 やるせない感覚が、僕の下半身を支配する。

「……ねぇ、茜……?」

 なるべく、普通に聞こえるように努力しながら、僕は茜に、問いかける。

「……今日、これからの、君の予定は?」



 抱きたい……抱きしめたい。




 欲望を抑え込んで聞いた、僕の質問に。

 茜は、少し離れて僕の顔を見ながら言った。

「クラスメートのアリスと買い物の約束をしてる……ケド。
 もし、蒼の調子が悪いなら、約束はまた今度にするわよ?
 お腹に良さそうな、スープか、お粥を作りに行ってあげようかァ?」


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