残酷天使のララバイ~The last love songs~
「あのヒト達が連れているのは、ペットなんかじゃないわ!
 食べるつもりで、連れ歩いているのよ……!
 ……しかも、生きながら食べるために!
 イノチの終わる時の動物達の悲鳴を……断絶魔を聞きながら、ヤツらは、食事をしてるんだわ!」



 茜の瞳から、ぽたぽたと大粒の涙が溢れて来た。



「わたし、エメラルド星人キライ!
 半年前の事故で、父さんと母さんを奪って。
 蒼をめちゃくちゃに、傷つけて!
 どんなヤツかな?って調べるたびに、ますますキライになってくるのよ!」


 茜は、声を押し殺し。

 それでも、まるで、叫ぶように言った。

「本当に、あんなのに頼らないと、地球は、ダメになっちゃうの!?
 わたしは、わたしァ……!
 エメラルド星人に頼るぐらいなら、そこらの宇宙人に侵略されたまだましだと思うのよッ!」


 僕に抱きついて。

 小声でささやく茜の声は。


 普通なら、他に届きようもないと思うのに。


 それでも、聴覚の良いエメラルド星人には聞こえたのか。

 ヤツらの一人。

 白い、ライオンみたいなアタマのヤツが、こちらを見た。

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