残酷天使のララバイ~The last love songs~
 事故の被害者である僕達の顔を見知っているのか。

 僕ら地球の人間には、計りようもなかった。

 恐ろしい獣の顔の下で、ヤツらが何を考えているのか、なんて。

 ただ、ぎらぎらと輝く瞳で、こちらを睨みつけると微かに声を出した。

 僕に向かって。


「~~~。~~!」


 姿、形に似合わない、意外に澄んだその声は。

 高く、低く、歌のように僕の耳に届いたけれども。

 その、切羽詰まったような。

 挑戦的にも聞こえる声に、僕の眉は自然と寄る。



「……蒼?」

 険しくなったのだろう。

 僕の表情に気がついて、茜は、心配そうに顔を上げた。


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