残酷天使のララバイ~The last love songs~
「ああッ!
 蒼、来たァ~~!」

 僕が、アリス・らぴと話していると。

 後ろから、聞きなれた声が聞こえた。

 振り返って見れば、やっぱり。

「……茜」

 僕の声に茜が、手を振った。

 バイクに乗る時に着るような、カラダの線が出る銀のつなぎを着て。

 嬉しそうに。

 僕に向かって飛び込むように抱きついた。

「蒼なら、きっと来てくれると思っていたわッ!!」

「……わ……わわっ!」

 茜を受け止めて、僕はしりもちをついた。

 けれども。

 僕は、そのまま。

 緊張の糸がほぐれて、泣いているように見える茜の背をポンポンと叩いた。

「……まったく、茜は。
 僕の知らない所で、何をやってたんだか……」

「だぁって……!
 わたし、本っ当にエメラルドがキライなんだもん……!」



 ……そうか……




 ……そうだね。



 僕も。



 茜をこんな風に泣かす、ヤツらはキライだ。

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