時は江戸…
「皮肉よね… 誰も責めようがないんだもの 責めた所でどうなる訳じゃないけど… でもね マヤ」

急にお姉ちゃんがあたしに向き直って真剣な顔をした
「あたし 二人が死んで、辛かった でもね、もっと辛かったのは気持ちを伝えることが出来なかったことなの… 伝えたくてももう伝えられないの… きっと自分の気持ちに嘘ついたからバチが当たったのよ」

知らなかった…

その頃のお姉ちゃんを思い出しても変わった様子は無かったのに…

きっと一人で乗り越えたんだよね

一人で泣いてたんだよね

ごめんなさい気付けなくて

強いね、お姉ちゃん
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