時は江戸…
「よしっ!」

金魚すくいに夢中になってる間に袖がぬれそうになって

「ほれ」

「あ、ありがと」

あたしの着物の袖をトシちゃんが持っててくれた

そして

「やったぁ! 一匹確保!」

「確保じゃなくて… ゲット、くらいにしとけよ」

「ということで、トシちゃんにあげる」

「結局、俺が面倒見んだな(涙)」

「あたしだと思って大事にしてっ!」

「はいはい」

「あーーー!!」

「えーーー!?」

トシちゃんの腕をつかんで走り出す

「なんだよ びっくりした…」

「早く! 花火始まっちゃう!!」

「は?」

「花火見ようよ!」

「お おう… ってかマヤ、浴衣くずれるだろ!」

「いいから!」

そういって人ごみの中を川原まで全速力で走った

離れないように手をつないで…(照)
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